浮気

夫・妻の不倫によるうつ病の慰謝料は請求できる?不倫うつの対処法や慰謝料請求の手順を解説

パートナーの浮気や不倫は精神に深刻なダメージを残します。

人によっては深刻なうつ症状に苦しまされてる人もいるでしょう。

この記事ではパートナーの浮気や不倫によってうつ病になってしまった場合の対処法や、慰謝料の相場、慰謝料請求の方法などについて詳しく解説します。

鷹の目探偵事務所は男女の悩みに特化した探偵事務所です。

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浮気によって起こるうつ病の症状

パートナーの浮気が原因でうつ病になると、どのような症状が現れるのでしょうか?

うつ病の代表的な5つの症状について解説します。

食欲不振

うつ病の症状の一つに、食欲が減退したり、ご飯を美味しく感じなくなるといったものがあります。

通常の人は、おいしい食事をしたり、楽しいことがあったりするとセロトニンやドーパミンといった物質が脳に分泌されます。

これらの物質が分泌されると脳は「幸せ」と感じるのです。

しかし、うつ病にかかると、このセロトニンやドーパミンなどの物質の分泌が悪くなり、結果として美味しいご飯を食べても幸せを感じたり、美味しさそのものを感じたりすることができなくなり、結果食欲が落ちていってしまうのです。

倦怠感

うつ病になると、体が気だるくなり、疲れたような状態が続きます。これはうつの代表的な症状の一つです。

ストレスを受けると人間の体内ではコレチゾールというホルモンが分泌され、このホルモンによって体が戦闘体制に入ります。

通常の人は数時間でコレチゾールの分泌が少なくなり、体が徐々にリラックスした状態に戻ります。

しかし、パートナーの浮気や不倫などによって過度のストレスを長期間に渡って受け続けると、コレチゾールが過剰に分泌され続けます。

休みなく体が起きていることによる疲労に加え、過剰に分泌されたコレチゾールが体内の神経細胞を傷つけるため、疲れ果ててしまうのです。

不眠症

うつ病になると夜眠れなくなる、不眠症の症状が出ることも知られています。

前述のセロトニンやドーパミンという物質は、幸せを感じることに加えて、体が眠くなることとも関係しています。

通常の人であれば、日中、特に朝の時間帯にセロトニンとドーパミンが大量に分泌され、夜に近づくにつれて減少して行きます。

これらの物質が減少すると、体がリラックスし、眠くなるのです。

しかしうつ病の人はセロトニンやドパミンの働きが日中を通して弱いので、体がリラックスして眠りにつくのが難しくなります。

またうつ病の人では前述のコレチゾールが過剰分泌されることにより、夜になっても体が臨戦体制になってしまい、眠りにつくことができないのです。

感情の浮き沈み

ストレスが多いと、少しのことに過剰に反応したり、うまく反応しなかったりして、感情が不安定になります。

私たちの心は、普段はさまざまな感情をスムーズに切り替えることができます。

喜び、悲しみ、怒りなどの感情は、脳の中の感情を制御する特別な回路によってコントロールされています。

この回路は、日々の出来事に対して適切な感情を感じるためにとても大切です。

しかし、うつ病の人は、この感情をコントロールする回路がうまく働かないことがあります。

その結果、ちょっとしたことで怒りやすくなったり、突然悲しくなったりするのです。

憂鬱な気分が続く

うつ病になると、気持ちが晴れない、心にモヤがかかった状態が続きます。

これはセロトニンやドーパミンが分泌されにくくなることで、何をしても幸せを感じにくくなることが関係しています。

また前述してきた症状、体が疲れていたり、夜に眠れなかったりする症状が重なることで、精神的にも疲弊してしまうのです。

各症状が折り重なることにより、症状は悪化していきます。

疲れてやる気が出ないから何も手につかない、何もできないからどんどん塞ぎ込んでいくというループに入ってしまうのです。

浮気によって起こるうつ病の対処法

もしも浮気によってうつ病の兆候が出始めたら、どうすれば良いのでしょうか?

ここからは、うつ病の症状を和らげる効果を期待できる対処法を紹介します。

憂鬱な感情を書き出す

紙とペンを用意して、気持ちが赴くままに、今の感情や考えを書き出してみてください。

デジタルツールを使っても構いませんが、手書きの方が感情を表現しやすいです。

他人に見せるものではないので、素直に自分の心の中を書き出してみましょう。

感情を書き出すことで、気持ちがスッキリし、客観的に自分を見つめ直すことができます。これは「ジャーナリング」として知られており、ストレスや憂鬱な気持ちを整理し、心の負担を軽減するのに役立つと言われています。

日記形式で毎日少しずつ続けて書くことで、自分の心の変化なども感じられ、より効果的です。

誰かに相談してみる

家族や信頼できる友人に話すことで、気持ちの整理がつくこともあります。

感情を言葉にすることで、自分の心の中のもやもやした感情を整理できるのです。

相手が共感してくれることで、不安な気持ちを受け止めてもらうことができ、孤独感が和らぐ効果も期待できます。

他者が自分の気持ちを理解してくれることは、心の安定につながるのです。

また、家族や友人は、時に励ましの言葉や新しい視点を提供してくれます。

こういった周囲からのサポートは、気持ちを前向きに保つために非常に重要です。

不倫の問題は複雑で、互いに共通の友人などが多い場合は、身近な人に話しづらい場合もあるでしょう。

そんな時は、匿名で相談できるオンラインのサポートグループなどもあるので、活用してみてください。

カウンセラーへの相談

近くに相談できる人がいない場合は、カウンセラーに相談してみるのも良いでしょう。

うつ病に悩む方は、周りの誰にも話せないまま苦しみを抱えていることが多いです。

カウンセリングであれば、経験のあるカウンセラーが質問や対話を通して、丁寧に気持ちを引き出してくれます。

カウンセラーは相談者の話や考えを遮ったり、否定したりすることはなく、良き聞き手に徹してくれます。

そのため、不満や不安な気持ちが溜まっている人でも十分に話せるでしょう。

加えて、カウンセラーは家族や友人と違い、中立的な立場から対応に当たるので、第3者視点での客観的な意見やアドバイスをもらえることもあります。

また、カウンセラーや心理療法士などの専門家は守秘義務を持っており、個人の情報を守りながら相談に乗ってくれます。

以下は厚生労働省が発表しているうつ病の診断に役立つチェックリストです。

専門家への受診をすべきか検討する上での参考にしてみてください。

次のうち5つ以上(1か2を含む)が2週間以上続いていたら、専門家に相談することをお勧めします。

  1. 悲しく憂うつな気分が一日中続く
  2. これまで好きだったことに興味がわかない、何をしても楽しくない
  3. 食欲が減る、あるいは増す
  4. 眠れない、あるいは寝すぎる
  5. イライラする、怒りっぽくなる
  6. 疲れやすく、何もやる気になれない
  7. 自分に価値がないように思える
  8. 集中力がなくなる、物事が決断できない
  9. 死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う
引用元:厚生労働省|うつ病|こころの病気について知る

慰謝料請求などの法的措置

不倫をされた側は、しばしば「なぜ私なのか」「どこが悪かったのか」と自分を責めることがあります。その結果精神を病んでしまう人もいます。こういった事態を避けるためにも、相手にしっかりと責任を取らせましょう。

自己嫌悪から解放され、自分の気持ちに区切りをつけるきっかけになることでしょう。

また、慰謝料を勝ち取れれば、将来への不安なども和らぎます。

慰謝料を手にすることで、離婚なども含め、広く選択肢を検討することができるようになるからです。

複数の選択肢があり、かつ自分にその選択肢を選ぶ主導権があれば、精神は安定するものです。

パートナーの不倫は、あなたの問題ではなく、あくまでパートナーの過失です。

それを自分自身に納得させる上でも、法的措置を考慮してみてはいかがでしょうか?

浮気によってうつ病になったら慰謝料請求できる?

では、浮気によってうつ病になってしまった場合、医療費や慰謝料を受け取ることができるのでしょうか?

詳しく解説していきます。

浮気の慰謝料の相場は?

浮気の慰謝料は様々な観点を考慮して決まります。

婚姻・婚約関係にないカップルの場合

まず、婚姻・婚約関係にないカップルの場合は、パートナーが浮気をしても慰謝料を請求することができません。

結婚や婚約と違い、二人の関係性に契約関係が発生しないため、浮気をしても罪にならないのです。

婚約関係にあるカップルの場合

婚約関係にあるカップルの場合、浮気が原因で婚約を破棄することになった場合に限り、慰謝料請求が認められます。

また、その相場は50万円〜200万円となっており、婚約期間のながさ、結婚の準便の進行度合い、妊娠の有無などが考慮され、金額が決定されます。

婚姻関係にある夫婦の場合

婚姻関係にある夫婦が不倫をした場合は、離婚の有無で大きく相場が変わってきます。

離婚しない場合の相場は数十万円〜100万円となります。

一方で、不倫が原因となり離婚する場合は100万円〜300万円となります。

また、離婚の有無以外にも、以下のような観点を考慮して決まります。

POINT
  • 不貞行為の程度:交際期間、回数や頻度などが影響します。
  • 被害者の精神的苦痛:不倫が原因で受けた精神的苦痛の度合いが考慮されます。
  • その他:子の有無、年齢、婚姻期間なども考慮されます。

うつ病の治療費を請求できる?

結論からいうと、条件を満たせば請求できる可能性があります。

以下、請求できた場合とできなかった場合の具体的な事例を見ていきましょう。

請求できた事例

まずは、請求できた事例の判決内容の一部抜粋になります。

妻の心療内科への通院が、本件不貞を知ったことによることは明らかであるから、Jは、…治療費及び交通費の合計3万6320円を妻に対して賠償すべき義務を負うほか、妻が医師から長期の通院を要する旨伝えられていることを踏まえると、すくなくとも、将来1年間分の治療費として6万2263円を妻に対し支払うべき義務を負うと認められる。

引用:東京地方裁判所判決平成28年2月1日

この事例では、不倫をした夫に対して、これまでにかかったうつ病の治療費と病院までの交通費に加えて、向こう1年分にかかる予定の治療費を請求することができました。

妻の心療内科への通院が、本件不貞を知ったことによることは明らかであるから

引用:東京地方裁判所判決平成28年2月1日

と記載があるように、妻の通院の原因が夫の不倫であると、明確に紐付けられたので請求することができました。

請求できなかった事例

次は、請求できなかった裁判事例の判決内容の一部抜粋になります。

Kの不法行為は、平成27年2月26日ないし27日のことであり、夫が精神科を受診するまでの間に1年余りが経過していること、夫が精神科を受診したのは、妻と別居した直後のことであり、Kの不法行為も夫と妻の夫婦関係悪化の一員となったことが窺われるものの、同不法行為後の経過に照らし、主たる要因であるとまではいえないことからすると、夫のうつ病等の症状がKの不法行為に起因するということはできず、治療費、休業損害との間に相当因果関係があるとは認められない。

引用:東京地方裁判所判決平成29年9月26日

この事例では、妻の不倫と夫のうつ病の関連性が低いことから、治療費や休業による損害保証請求が認められませんでした。

不倫とうつ病の関連性が低いと判断された要因は、妻の浮気から夫が精神科に通院するようになるまでの期間が1年と長かったことです。

このことから裁判所は、夫のうつの原因が不倫だけではなく、むしろ他の要因が大きいと判断するに至り、そのため治療費などの請求を却下したのです。

うつ病で浮気の慰謝料を増額できる?

ここまでの解説で、うつ病の治療にかかった治療費を浮気をしたパートナーに請求できる可能性があることがわかりました。

では、うつ病を理由に慰謝料を増額することはできるのでしょうか?

結論から言うと、うつ病を理由に慰謝料を増額できる可能性があります。

過去には、相場の額を大きく上回る400万円の慰謝料支払い命令が出たケースもあります。

以下は、相場よりも高い慰謝料を請求することができた、実際にあった裁判の判決内容の一部抜粋になります。

原告は,被告及びAの本件不倫関係という不法行為により,円満であったAとの婚姻関係が修復の困難な程度に損なわれ,配偶者としての円満な婚姻関係維持という利益を奪われるとともに,自らもうつ病により通院加療を要する状態に追い込まれたということができる。

引用:東京地方裁判所判決平成22年12月9日

不倫の慰謝料の額を決定する際には、被害者が受けた精神的な苦痛の度合いも考慮されます。

浮気が原因でうつ病になったということは、大きな精神的苦痛を受けたことを示す、一つの材料になりえます。

うつ病の症状や程度にもよりますが、浮気や不倫とうつ病の因果関係を証明することができれば、相場よりも高額な慰謝料を請求できる可能性があるのです。

浮気によるうつ病になった場合に慰謝料を請求する方法

では、浮気が原因でうつ病になってしまった場合、どのように慰謝料を請求すれば良いのでしょうか?

ここからは、医療費や慰謝料の請求手順について詳しく解説します。

うつ病の診断書をもらう

まずは、うつ病に罹っていることを専門家に証明してもらう必要があります。

精神科医に行ってうつ病の診断を受け、診断書をもらいましょう。

その上で、以下の準備も必要になります。

浮気とうつ病の因果関係を証明する

治療費や増額した慰謝料を請求するためには、うつ病の診断書だけでは足りない可能性があります。

前述の通り、パートナーの浮気や不倫によってうつ病が発症したことを証明する必要があります。

例えば、浮気の発覚タイミング後に、あまり期間が開かずに精神科に通院していた事実を示すことが必要です。

短期的でなく、うつ病の重篤度がわかるように、通院回数がわかるようにするのも有効です。

また、浮気発覚後のパートナーの言動などが、より症状を深刻化させている場合は、それを示す証拠もあると良いでしょう。

診断書の他に用意しておくべきもの

では、診断書の他には具体的にどのようなものを集めればいいのでしょうか?

以下、具体例になります。

POINT
  • 病院から発行される明細書(通院日、医療費、通院回数などがわかる)
  • カウンセラーなどとの面接記録(精神的なダメージを受けたタイミングや、症状の重篤度がわかる)
  • 日記(精神的なダメージを受けたタイミングや、浮気とうつ病の関連性がわかる)
  • 精神的な苦痛を受けたパートナーとのやりとり(うつ病の原因がパートナーの言動であることがわかる)

この他にも、浮気や病気に関連するやりとりや資料があれば、手元に保管しておくと良いでしょう。

浮気の証拠を集める

ここまでは、うつ病と浮気や不倫の関連性や、被害者受けた精神的な苦痛の度合いを示すための証拠について解説してきました。

これに加えて、慰謝料を請求するためには、浮気や不倫の事実を裁判で証明できる必要があります。

証拠がなければ慰謝料請求は難しいでしょう。

裁判で有効な証拠は、浮気の事実を確実に示すものです。

具体的には以下のようなものになります。

POINT
  • ラブホテルへと出入りする写真・動画
  • 性行為中の写真・動画
  • 浮気相手が浮気の事実を認める音声
  • 肉体関係を伺わせるLINEのメッセージ
  • 探偵事務所が作成する浮気の調査報告書

一般的に、これらの証拠を自力で、かつ合法的な手段で集めることは非常に困難です。

そのため、探偵や弁護士などの専門家に依頼することを検討してみてください。

慰謝料を請求する

証拠と診断書が揃ったら、慰謝料請求の手続きを開始します。

慰謝料請求には法的な手続きが伴います。

弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

最初は双方の話し合いで慰謝料額の調整に進みます。

当事者間の話し合いで折り合いがつかない場合は裁判を起こし、裁判所の判決により、慰謝料が決まります。

少しでも裁判で有利になるように、診断書や各種の証拠は念入りに集めておく必要があります。

慰謝料請求には時効がある

諸手続きが面倒なため、慰謝料の請求を後回しにしてしまう人もいるかもしれません。

うつ病など、精神的に辛い状態であればなおさら難しいと思います。

しかし、慰謝料請求には時効が存在します。

手遅れにならないように、周囲の家族や友人、専門家の力を借りながらなるべく早く手続きを進めるようにしましょう。

慰謝料の時効に関して詳しく知りたい方はこちらの記事も参照してください。

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離婚の決断は慎重に

慰謝料請求に進むにあたり、望む結末を明確にし、自分の気持ちや人生の方向性を考えてください。

婚約の破棄や離婚など、重大な決断をする際には慎重に検討しましょう。

慰謝料の額にも、あなたの人生にも大きな影響があるため、自分の望む結果をしっかりと思い描いて、後悔のないように決断することが重要です。

離婚を検討している方はこちらの記事も参考にしてみてください。

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記事監修者
鷹の目探偵事務所 編集部
この記事は鷹の目探偵事務所編集部が企画・執筆いたしました。 ※本記事は公開日時点の法律に基づいて執筆しています。 本店所在地:東京都豊島区南大塚3-54-3山内ビル301 住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目15番6号5番街共同ビル301

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